ハワイのトレイル通の中では有名な「Haiku stairs」というトレイルがあります。
ここに登りたいのですが、違法トレイルで見つかると捕まります、、、
どうしよう、、、と悩んでいる話です。
【2019.12.21追記】この記事を出した翌日に、1人でモアナルア側から登ってきましたので、体験記はこちらからどうぞ。
Haiku Stairsとは
「天国への階段」「Stairs to heaven」の愛称で呼ばれることもあるこのトレイルは、なんと3,922段の階段で構成されています。
上からの景色はそれはもう絶景だそうです。
google earthで見てみると、こんな感じです。
この3922段の階段は戦時中に山頂にラジオアンテナを建設するために作られたものです。
しかし、この天国への階段は、1987年に閉鎖されてからずっと「立ち入り禁止」です。
そのため、このトレイルを登ることは違法となっています。
なぜ禁止・違法なのか
この階段は現在、水道局の所有物です。
しかし水道局は2000年になって大金をかけて修理をしたきり、老朽化対策はしていないため、階段は危険だと言われています。
ではなぜ老朽化対策をしないのか。
それは近隣住民がHaiku stairsの取り壊しを要求しているからです。
Haiku Stairsにアクセスするためには、私有地を通るしか方法はありません。
夜が明ける前に車の音や、ハイカーの声が聞こえたり、泥のついた靴で庭を歩いて人が目撃されているため、近隣住民は階段の取り壊しによる閉鎖を要求しています。
違法にも関わらず、登った人が多いのはなぜなのか
近隣住民は取り壊しを要求するHaiku stairsですが、「皆の資産であるため、自己責任で登る分には自由だ」と抗議する市民団体もあります。
また、この階段での死者は70年間1人もでておらず、他のトレイルに比べてずっと安全なのは事実です。
取り壊しには大金がかかり、美しい眺めをひとつ失うことにもなります。
そのため、水道局も1)放置2)取り壊し3)市へ移管など、選択肢は考えているものの、今まで動けない状況にありました。
私もそう思うように多くの人が、「違法とはいえ近隣住民に迷惑をかけなければ登ることは悪くない」と考えているわけです。(それでも多くの人が訪れればうるさくなることは避けられません)
私はHaiku Stairsは登りません
実際、2017年までは年間5000人規模で違法トレイルに挑む人がいました。
それは、「登ることは悪くない」という考えが広がっており、警備が薄く罰則を受ける人もほとんどいなかったためです。
しかし、2018年に警備が手厚く、罰則も厳しくなりました。
警備員も増え、私有地3箇所すべてをマークするようになり、警備員に見つからない方法を知る人は少なくなっています。
罰則も以下の通り、厳しくなっています。
- 罰金 $1,000
- 禁錮6ヶ月以下(稀なケース)
- 弁護士費用$800 – $1,500
- 通常80時間の社会奉仕
- 抹消の法的費用(違反金みたいなものですかね?)
- ビザ/移民への影響
- 就職への影響
- 裁判所やコミュニティサービスからの招集
法と警備を厳しくした結果、2019年現在ではこの違法トレイルに挑むひとは年間400〜500人にまで減っています。
ハワイに行った知り合いが、「警備員に20ドル握らせたら通してもらったよ。笑」なんて言っていましたが、3年前と今では状況が違うようです。
もしも捕まり罰則を受けた場合相当な痛手となるので、私は登らないことにします、、、
違法トレイルで捕まってビザ剥奪なんて馬鹿らしすぎますので、、、
Haiku stairsに合法で行く方法が今はまだある!
「天国への階段」を登ることは現在違法ですが、山脈の反対側(モアナルア)から周り、階段を見下ろすことは違法ではありません!
しかしこのモアナルアバレーから登るルートは、「尾根」「小川を渡る」「ロープありの急勾配」「片道7時間」と、相当ハードそうなキーワードが並びます。
このトレイル入り口を通るバスは、朝6時前と夕方4時半、5時半にしか出ていません。
朝6時から登り始めて、13時には到着する感じです。
階段が取り壊されてしまったら残念すぎるので、2020/5までに装備と体力の準備を整えて、そのうち挑戦してみようとは思います!
その前に片道5時間で急傾斜のないカエナポイントに挑戦して、水分の量と娘の体力をチェックしてみようと思います。
今後どうなるのか、私の予想
住民の安全を第一とした時に、Haiku stairsを維持することとは折り合いがつかないように思います。
Haiku starisの景色は美しいですが、ここを閉鎖しても他にも美しいトレイルはたくさんあります。
実際に近隣住民の苦情で閉鎖されたトレイルはいくつもありますし、Haiku stairsの入り口がわからず迷って不法侵入したハイカーを近隣住民がライフルで撃ってしまった事例も出ています。
また、Haiku stairsが閉鎖されたことで、モアナルア側にハイカーが流れた結果、モアナルア側の住民も苦情を申し立てているようです、、、
もしこのトレイルを取り壊す場合、2022年完了が目安とのことです。
その場合、予算をかけすぎないように一部だけ取り壊し、トレイルを閉鎖するという可能性が高いように思います。
途中まで登るだけでも美しい景色が拝めてしまうので、入り口の階段は壊すでしょう。
あとは、登る価値を下げるためにインスタで多く投稿されている頂上の部分も壊すかもしれません。
ハワイの工期は日本とは違い10年単位で伸びたりするため、この期日が遅れる可能性はありますが、そのうちなくなるのではいかと思ってます。泣